はじめまして、「add9th」です。
コンテンツとしてはブログですが、
仕事柄レポートっぽいものしか書けなくなってしまったため、
今回はレポートテイストのブログ(?)ということでご容赦ください。
次回はブログっぽいものを書けるよう、
弊社ブログライターのセキュ松師範のもとで修行中です。
弊社ブログライターセキュ松師範のページ
https://www.netagent.co.jp/study/blog/author/author5acd1.html
先月、2018年のゴールデンウィーク近辺のP2Pファイル共有ソフトウェア(Winny、Share、Perfect Dark)の利用状況調査結果を発表させていただきました。
■最新のP2P利用状況調査結果
https://www.netagent.co.jp/product/p2p/report/201806/01.html
今回、P2P利用状況調査結果に対する反響が大きかったため、
2013年に制作したもののお蔵入りになってしまった調査結果を本ブログにて紹介したいと思います。
~ お蔵入り調査結果その1 ~
※2013年の4月頃に調査したP2Pファイル共有ソフトウェア利用動向を基に本記事を制作いたしました。
2010年から2012年にかけて、P2Pファイル共有ソフトウェア(Winny、Share、Perfect Dark)の各ネットワークのノード数は減少していました。
2010年-2012年 各P2Pファイル共有ソフトウェアのノード数平均
何故ノード数が減少しているのか、大きな要因となった事象があったのか、それらの原因を明らかにするため、 P2Pノード数の減少と世の中の事案との関連性を調査いたしました。
まず、ノード数に影響を与えそうな事案として真っ先に考えられたのが、
ファイル共有ソフト利用事犯に係る一斉検挙です。
具体例として、2012年11月9日および2013年2月22日に実施された、ファイル共有ソフトウェア利用事犯に係る一斉検挙が挙げられます。
それでは実際に、本件によってノードが減少しているのかどうか、上記の一斉検挙日の前後におけるノード数の推移を見てみましょう。
2012年11月9日前後のファイル共有ソフト利用事犯に係る一斉検挙時ノード数
2013年2月22日前後ののファイル共有ソフト利用事犯に係る一斉検挙時ノード数
一斉検挙日前後を比べると、全体的に1000ノード前後のノード数減少が伺えました。
全体の推移としては"逮捕者が出るたびに減少しているのは間違いない"のですが、
一斉検挙日の前後に極端に大きくノード数が減っている訳ではないことから、
一斉検挙自体のノード数に与える直接的なインパクトは限定的と言えます。
それでは次に、前述の一斉検挙の他にノード数に大きな影響を与えた事象があるかどうか、さらに過去に遡ってみてみましょう。
すると、2012年10月1日、ノード数に影響が与えそうな事案がありました。
違法ダウンロード刑事罰化の施行です。
それでは早速、違法ダウンロード刑事罰化施行前後のノード数の変化を見てみましょう。
違法ダウンロード刑事罰化施行時ノード数
一目瞭然ですね。
グラフを見てわかる通り、違法ダウンロード刑事罰化施行後は、各P2Pネットワークのノード数が極端に減っています。
理由としては、P2Pファイル共有ソフトウェアを使って違法ダウンロードをしていた方々が、P2Pファイル共有ソフトのウェアの利用を止めた、ことが考えられます。
これらのことから、
ノード数減少に特に影響があったのは、違法ダウンロードの刑事罰化だった
ということがわかりました。
以上
次回はブログっぽいものを書けるよう、セキュ松師範のもとで修行中です。
2018年P2P利用状況調査結果に関する情報が、日経XTECH様に取り上げられました!
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■まだ4万人もいるWinnyユーザー、危険を犯して誰が使っているのか
https://tech.nikkeibp.co.jp/atcl/nxt/column/18/00139/070200021/