P2Pファイル共有ソフト利用による脅威は終わっていない!?
中堅のベテラン社員から管理職にあたる年齢が今も利用?
今もなお、定期的な利用者が15万~20万人
ネットエージェント株式会社では、2013~2014年の年末年始期間における、代表的なP2Pファイル共有ソフトウェアのWinny(ウィニー)・Share(シェア)・Perfect Dark(パーフェクトダーク)それぞれの利用者数(ノード数)を調査いたしました。
計測日毎の利用者数から、現在でもおよそ15万人~20万人が利用しているものと思われます。
逮捕者の78%が、30代・40代。検挙・逮捕から見るP2P
2013年、警察によって一年間にP2P観測システムを利用した取り締まりの対象とされ逮捕・検挙に至った、P2Pファイル共有ソフトウェアを利用した違法行為の比率は、Shareの利用によるものが全体の50%と多く、次いでPerfect Dark、Cabos(カボス)*1、μTorrent(マイクロトレント)*2、と続いています。
さらに、上記の違法行為を犯罪種別の割合で見ると、著作権侵害、著作権法違反によるものが全体の66%と、圧倒的に多くなっています。この点から、共有可能なファイルサイズの制限(上限2ギガバイト)があるWinnyよりも、必然的により大容量なアニメ、ドラマ、映画をはじめとする、より高画質な映像系の著作権侵害のファイルが多く流通可能なP2Pファイル共有ソフトの方が、著作権法違反の対象ファイルがより多数流通し、結果として取り締まりの対象になる頻度も高くなったという事が推測されます。
*1: LimeWire(ライムワイヤ)等と同じくGnutella(グヌーテラ)ネットワークを利用するP2Pファイル共有ソフトウェアの一つ。
*2: BitTorrent(ビットトレント)ネットワークを利用するP2Pファイル共有ソフトウェアの一つ。
また、逮捕・検挙された年齢層を見てみると、30代~40代によるケースが全体の78%を占めており、これは一般の社会人に当てはめれば中堅~ベテラン社員、管理職にあたる年齢と言えます。
一般にP2Pファイル共有ソフトの利用は、まだ社会的意識の低い10代~20代に多いものと思われがちですが、数値を見る限り、どうやら実際のところは異なっているようです。