わたしのお母さんは京都の山奥でひっそりと暮らしています。
ある時、定時退社したわたしのところにこんなLINEが来ました。
ぎゃあああああぁああぁぁあああ!
わたしはすぐにお母さんに電話をかけました!
しかし通話中でつながりません!
でもあきらめずに掛け続けました!
そして固定電話に掛けることにしました!
お母さん「いま直してもらってるところよ。
遠隔で直してもらえるアプリを入れてパスワード教えるだけで直るなんて
いい時代になったねぇ。これならわざわざ遠くの○○○○(家電量販店名)
までいかなくて済むわ。」
わたし「今すぐインターネット抜いて!!!!!!!!(大声)」
お母さん「どうしたの急に慌てて」
わたし「いいから抜いて!!!!!!!!!!!!11111111」
そのあともちょっと揉めましたが、サポートの電話もインターネット回線も切ってくれました。 詳しく状況を聞くと、買い物をしようとして商品を検索していたらあやしいサイトに行き当たり、急にダイアログが現れ警告音が鳴り響いたそうです。 書かれているサポートの電話番号にかけると、カタコトな日本語をしゃべるエバンジェリストが対応してくれて、パソコンを直す手伝いをしてくれたそうです。
みなさん、何が起きているかわかりましたか?
これは最近騒がれている「サポート詐欺」の常習手口です。
インターネット上の広告は表現を広げるためにスクリプトが実行できるものもあります。
これを悪用して、悪意を持ったスクリプトを実行するマルウェアのような広告が表示されることもあります。
そうなると広告が表示されるだけで、犯罪者が詐欺を働くためにいろいろとできるようになってしまいます。
本当にネットサーフィンをしていたら何もしてないのにパソコンが壊れる状態になってしまうのです。
今回は閉じても復活する警告ダイアログと警告音を再生し、不安になった利用者に電話させて偽ウイルス対策ソフトを高額で売りつけるというものです。
対策としては、
最新のブラウザを使うことと、
広告ブロックのアドオンを入れておくことです。
お母さんにはブラウザでの検索は全部スマホでやるように言っておきました。
今や一般人はインターネットを使ってはいけない状態になりつつあります。
今回の例は利用者一人が被害を受けるだけにとどまる程度の詐欺ですが、世には一人マルウェアに感染させると周りのパソコンに攻撃を始めて、感染者を増やすものもあります。
こういったマルウェアに感染すると、被害者も加害者に早変わりします。
つまり、利用者は何もしてないのにも関わらず、マルウェアをばらまく犯罪者になってしまうのです。
もう一度言います。
今や一般人はインターネットを使ってはいけない状態になっているのです。
こちらの例も見てみましょう。
よくあるマルウェア付きメールですね。
近年の優れた迷惑メールフィルタによって悪意を持ったメールのほとんどはフィルタリングされているおかげで、見慣れないメールを見かけることが少なくなってしまった一般人はこういうメールを開いてしまうようになってきています。
普段マルウェア付きメールなんて届かないですからね。
あなたのお母さん、大丈夫ですか?